1年 基礎的知識を学ぶとともにさまざまな分野を総合的に理解する能力を養います。
看護学を学ぶための基礎づくりの1年次。豊かな人間性と幅広い視野を備えるための教養・基礎科目をしっかり学びながら、基本的な看護学の理論や方法論をはじめ、保健・医療・福祉等の分野に及んで人間・社会・健康の基礎知識を習得していきます。
コミュニケーション論(教養・基礎科目)
人と関わる看護においてコミュニケーションは欠かせません。この授業では、これまでの経験を通して身につけた自らのコミュニケーション力を見直すとともに、医療専門職者として必要なコミュニケーション力とはどのようなものか考え、ロールプレーなどを交えて身につけていくことを目指します。
形態機能学Ⅰ(専門支持科目)
看護には、人間の身体の仕組みや働きについての理解が必須です。この授業では、細胞で起こる生命活動と情報ネットワークである神経系や内分泌系が細胞間の相互関係を維持し、それをどのように進めているかといった、正常な身体の生理学的・解剖学的な知識や考え方を、看護への応用を見据えて学びます。
基礎看護技術(専門科目)
基礎看護技術は、看護を学ぶ上での導入科目として位置づけられています。看護の概念、目的、機能を学んだ後に、看護の基本的な理論や方法及び援助技術について学習します。科学的な根拠に基づき、安全・安楽な看護実践ができるように、講義形式や演習形式の授業から、知識と技術を修得します。
三重を知ろうⅠ(総合科目)
「三重を知ろうⅠ」は、本学に入学して初めての臨地実習です。学習の場を学内の講義室から、大学周辺や看護の現場に変え、地域で生活する人々や臨床で働く看護師と交流します。三重の地に暮らす人々の『生活』に注目し、地域や保健医療システムにおける看護職の役割について学習します。
2年 専門科目が増え、充実した授業の中で自らが学ぼうとする意欲を育成します。
専門科目が充実してくる2年次。人間が生涯を通してより良く生き、より良く生を終えるための「生涯看護学」。生活の場における看護活動に主眼をおいた「広域看護学」。この2つの柱で構成される基幹科目を中心に看護を実践する知識と技術を身につけていきます。
臨床薬理学(専門支持科目)
形態機能学、解剖学や生化学などで学んだ生体の維持・調節機構に関する知識を背景として、吸収・分布・代謝・排泄などの薬物に関する基礎知識や看護師が知っておくべき代表的な薬物の作用機序・適応・有害作用・注意事項などを理解してもらう授業です。
母性看護学概論(専門科目)
次代の健全な育成を支援する母性看護の役割を理解します。母性看護を実践するために必要な学問的基盤の理解、母性看護の対象である母性と母性の健康に影響を与える環境の理解、母性の健康を守る社会のシステムと看護の役割を学びます。
成人看護学概論(専門科目)
成人期にある人(いわゆるオトナ)について、成長・発達や生活環境と健康への影響について様々な視点から概説していきます。また、成人期の健康課題の特徴及び健康の段階に応じた看護や、個人・家族・集団に対する基本的な看護のあり方について学習します。
老年看護学概論(専門科目)
加齢による身体、精神、心理・社会的な特徴とそれに伴う生活の変化など、老年期にある人々について理解を深めます。また、介護保険等の制度や、認知症高齢者への看護など、高齢者を取り巻く環境を含め幅広く超高齢社会の現状をとらえ、老年看護の役割について考える機会とします。
精神看護学概論(専門科目)
本科目は、心の健康が身近な問題であることに気づき、心の健康を保つための、こころのなりたちや、個人、家族の発達段階におけるメンタルヘルス上の課題を理解することや、日本の精神保健医療福祉の歴史や法律・制度の変遷から日本が抱える課題を理解し、チーム医療における精神看護の役割を深めることを目的としています。
3年 今まで学んできた基礎知識を実践によって確実に自分のものにしていきます。
実習が格段に増える3年次は、様々な体験を通じて大きく成長できる一年。母性・小児・成人・老年・精神・公衆衛生・在宅の各領域及び在宅ケアにおける看護の実際を通して、看護の意味を考えます。さらに自己を振り返り、看護観や倫理観を高めていきます。
小児看護方法Ⅱ(専門科目)
この授業では、子どもが罹りやすい病気を具体例に示しながら、子どもの病気や障がいが子どもと家族に及ぼす影響や問題について考えます。そして、考えた影響や問題を解決するために必要な看護方法について、子どもの年齢や理解力、からだの機能、家族の特徴などを考慮しながら考える力を身につけます。
成人・老年看護方法Ⅴ(専門科目)
この授業では、成人看護学及び老年看護学で学んだ知識を活用して、成人期や老年期の特徴及び疾患(がん、慢性疾患、認知症など)を理解したうえで、患者に必要な看護援助を考えるための思考を学びます。
在宅看護方法Ⅰ(専門科目)
この授業では、病気や障がいと共に生きる子どもとその家族、1人暮らしの高齢者など幅広い年齢の人々が、住み慣れた地域で最期までくらすことを支援するための必要な知識と考え方、在宅で行う看護や医療の技術、社会資源の種類とその利用について学びます。
公衆衛生看護学実習
保健師資格取得のための実習です。行政実習では、保健所や保健センターで実施される保健事業を通して、地域で生活する個人・家族・集団を対象とした健康の保持増進と健康障害予防に向けた看護活動と保健師の役割について学びます。 学校保健実習では、児童・生徒に対する学校保健活動と看護職の役割について学びます。
4年 保健・医療にもとめられる実践者になるための理論・知識・技術を向上させます。
大学最後の年は、主体性をもって学び、看護研究への関心を深めていく一年。学生自らが関心を持ったテーマとフィールドでの看護総合実習や、学生各自が研究テーマごとに探究心を養う卒業研究を始め、その領域は国際的な視野をもった看護活動やケアマネジメントなどの管理分野まで広く及んでいます。
看護総合実習
学生が興味・関心を持っている看護学領域で、看護の実践を通して総合的能力を高め、看護チームや他の専門職者との連携や協働の重要性を学びます。
総合課題探求(総合科目)
この授業では、学生らが学年をまたいで様々な問題の共同探求に取り組むピア・エデュケーション(学生間での主体的・相互的な学び)をとおして、医療者に不可欠なコミュニケーション力を育みます。
セーフティマネジメント (総合科目)
この授業では、自然災害や感染などの危機的な状況が人々の命や暮らしにどのような影響を及ぼすのかについて理解し、被災地支援や保健医療の安全を維持するためにあらゆる場面で活動する看護職の具体的な役割について学びます。
卒業研究Ⅱ(総合科目)
1年次からの学習を基盤に学生自身が見出したテーマについて、担当の教員から指導を受けながら、実際にデータを収集し、分析したことや考察を報告書としてまとめます。12月末に学内で開催される卒業研究発表会では、履修生全員が研究成果を報告し、参加者からの質問にもお答えします。
助産学実習(専門科目)※履修者のみ
助産師国家試験受験資格取得のための必須科目です。質の高い助産ケアを提供するため、周産期にある母子とその家族への助産実践をとおして、助産師に求められる診断技術、基本的援助技術、分娩介助技術を修得する科目です。