講演: べてるのあゆみ~降りていく生き方
- 向谷地生良氏(北海道医療大学教授) & 浦河べてるの家メンバー
今回の講演テーマである『降りていく生き方』は、私たちに新しい人生に対する価値観を提案してくれます。向谷地先生は著書の中で、降りていく生き方について「できなかったことができるようになるという右肩上がりの生き方に対して、人間は誰もが生まれた瞬間からひたすら毎日『死』という終りの低さに向かって等しく降り続ける。その現実の中に新しい価値観や人間的な営みの豊かさをもつ。」と紹介しています(統合失調症を持つ人への援助論、近剛出版、2009)。幻覚や妄想であっても当事者の棲む世界の中に降り立ち、そこから共に生き方を模索するという降りていく生き方が、浦河べてるの家でどのように育まれ、どのように根付いたのか。自分の既存の価値観やしがらみをいったん横に置いて、向谷地先生の話に耳を傾 けてみてはいかがでしょうか
浦河べてるの家とは?
べてるの家は、1984年に設立された北海道浦河町にある精神障害等をかかえた当事者の地域活動拠点です。社会福祉法人浦河べてるの家、有限会社福祉ショップべてるなどの活動があり、総体として「べてる」と呼ばれています。そこで暮らす当事者達にとっては、生活共同体、働く場としての共同体、ケアの共同体という3つの性格を有しており、100名以上の当事者が地域で暮らしています。


詳しくは、べてるの家のホームページを御覧下さい.