プロジェクトの目的

「こころにやさしい地域づくり」推進プロジェクトの目的はつぎの三つです。

  1. 精神障がい者への地域住民の理解を深める
  2. 精神保健福祉にかかわる関連機関、多職種のネットワークを構築する
  3. 精神保健福祉における専門職者の援助技術を向上させる

プロジェクト立ち上げの背景

三重県では、H15年より精神障がい者地域移行支援事業(旧退院促進事業)に取り組んでいます。 地域生活を支えるために「院内から押し出す力」「院外からひっぱりだす力」「地域で安定させる力」が必要であるといわれています。平成20年に精神科病院の協力を得て「精神科病院入院患者意向調査」を実施しましたが、約4割の方が入院生活を希望されており(他の調査研究でも同様)、地域での生活についてイメージ できないとの回答も多くみられました。

予想に反する結果に地域を知ってもらうための取組みの必要性を感じ、北海道浦河の「べてるの家」へ出かけました。そこで、人と人とのつながりの大切さや、回復には語りが必要であることなどを学んで帰りました。 三重県が誇る県立看護大学には、地域交流センターがあります。三重県と看護大学が一緒になって、三重県の人がイキイキと暮らせるような取り組みをするために、このプロジェクトを立ち上げ、べてるの家の人を迎えて研修会を開催することとなりました。

このプロジェクトに取り組むことで、県下に人のネットワークが広がり、また県内はもとより、全国の人々に三重県および三重県立看護大学の素晴らしさを知っていただく機会となることを願っています。

和田 正子