授業科目の構成及び科目概要

教養・基礎科目群

看護実践を展開していくためには、対象である人間とその健康状態を理解するだけでなく、人間を取り巻く現代社会の諸問題や自然環境について理解していることが極めて重要である。また、近年急速に進展している医療現場での情報化や国際化へ適切に対応していくことも必要である。これらの課題に対応していくため、「教養・基礎科目群」は、幅広い教養と豊かな人間性と国際化社会に対応する能力の育成を目的として、「人間の理解」、「社会の理解」、「科学と環境の理解」、「健康と運動の理解」、「言語の理解」、「情報の理解」の6つの分野で構成している。

人間の理解

 看護では、人間の「生と死」に常に直面するため、対象となる人との関係が特に重視される。その担い手には、生涯を通じた人々の人間らしい生き方を援助する上で、「その人らしさ」を尊重する視点と豊かな人間性が必要である。「人間の理解」では、人間の内面性を理解する態度を身につけ、さらに、人間が創りだした文化、慣習等を通して、身体的・精神的・社会的存在である人間を多面的に理解できるように科目を構成している。

 

社会の理解

 現代社会は、複雑化・高度技術化や国際化が進んでいる。人々の健康に関するニーズも複雑化・多様化し、対象や対象のニーズを尊重した看護実践や看護学研究を展開していく必要がある。「社会の理解」では、現代社会の諸問題や社会環境と人間との関わりを理解し、国際的な視野を持つことを目的に科目を構成している。

 

科学と環境の理解

 人間の生命に関わる科学的理解を深め、自然環境と人間との関わりについて理解することは、人間が自然環境の一部であることを認識し、自然環境の保全を考えていく上で重要である。「科学と環境の理解」は、科学を学びながら、人間と自然環境との関連性が理解できるように科目を構成している。

 

健康と運動の理解

 人々の生活の場で健康問題を解決することは、看護実践の基本理念であり、それには、まず健康とは何かを考えることが必要である。高齢化が進み生活習慣病が問題化している現代では、日常生活の中で身体活動や栄養を考えながらセルフケアしていくことが重要である。「健康と運動の理解」では、特に身体活動による身体の構造や機能の変化などについて、体験的・科学的・研究的に学ぶように科目を構成している。

 

情報の理解

 保健・医療・福祉分野においても情報化は急速に進展している。「情報の理解」では、情報の処理にかかわる理論と技術の基礎を学び、その活用能力を高めるとともに、情報を看護の実践や研究に活かすための統計的な処理などについて学ぶように科目を構成している。

 

言語の理解

 国際的な視野に立った看護活動を展開できる人材の育成を目的に、コミュニケーション能力を養うように構成している。基本的・基礎的な外国語を含む能力を身に付け、国際的な舞台で相互理解、相互交流がかなう礎を学ぶ。

 

専門支持科目群

「専門支持科目群」は、看護専門職者としての基礎的な能力や総合的看護実践能力の育成の基盤となる学習として位置づけている。人間の様々なライフステージにおける健康・疾病・心理などの問題について理解できるよう、看護学と関連の深い医学・栄養学・保健学・社会福祉学などに関する授業科目を1~3年次に配置し、専門科目群を学ぶために必要な人間・社会および健康に関する基礎的な知識を修得できるように科目を構成している。

 

専門科目群

看護専門職者としての基礎的な能力、総合的看護実践能力、地域に貢献する能力などは、看護専門職として中核となる能力である。「専門科目群」は、これらの能力を身に付けることを目的として、様々な側面から対象を捉え、最も適した看護をする上で必要な知識・技術等を系統的に学べるように、「実践基盤看護学」、「生涯看護学」、「広域看護学」の3分野により構成している。それぞれの分野の各科目は概論、方法論、実習で構成され、この順で学習が進行する配置としており、実習科目は、1年次から4年次までの間で4段階に分けて体系的に展開している。

実践基盤看護学

 「実践基盤看護学」では、看護を学ぶ上で基本となる理論、方法論、援助支援技術を修得することを目的として、「看護学原論」、「基礎看護方法」、「基礎看護学実習」などを必修科目として1~2年次に配置している。また、看護実践の基盤となるという考えのもとに、「看護教育学」、「看護管理学」なども必修として実践基盤看護学分野に配置し、実践を多岐に捉えた科目構成としている。

 

生涯看護学

 「生涯看護学」は、人間が生まれ、全生涯を通じてよりよく生き、よりよく生を終えるために必要な援助方法を学ぶことを目的として、「母性看護学」、「小児看護学」、「成人看護学」、「老年看護学」の4つの看護専門領域で構成している。社会的なニーズを配慮し、「成人看護学」には緩和ケアに関する科目を配置するとともに、「母性看護学」には、「助産論」、「助産実習」を設置し、助産師を志す学生に対応したカリキュラムとしている。

 

広域看護学

 「広域看護学」は、生活の場における看護活動のあり方に主眼をおいて「精神看護学」「在宅看護学」「公衆衛生看護学」の3つの看護専門領域で構成している。「精神看護学」では、生活場面での生命の質(Quality of Life)の向上を目指した人間の精神的諸問題に対する看護の役割を理解し、それを解決する知識と技術を修得する内容を学ぶ。「在宅看護学」及び「公衆衛生看護学」では、三重県全域をフィールドに、家庭や地域社会において、人々が直面する健康問題の解決を援助する方法や健康的な生活を支援する看護の役割などについて学ぶ。

 

総合科目群

「総合科目群」は、社会の多様なニーズに応え、広い視野で新たな看護の視点や方法を見出し、システムを構築できるように授業科目および実習科目を配置している。さらに、自身の看護職としての生涯を見据え、デザインしていく姿勢や能力を身につけ、生涯にわたり看護学を体系化し発展させることに貢献できるようなカリキュラムとしている。

 

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